これは裁判所(簡易裁判所)から特別送達で届く「支払督促」の話です。
会社からの督促(私文書)とは別物。見分け方は → 会社の督促?裁判所の支払督促?まずここを見分けよう
結論:異議申立ては「詳しい理由は不要」
支払督促の異議申立ては、まず通常訴訟へ移すための手続。
ひと言でOK:
最小テンプレ(コピペOK)
「本件請求について異議があるため、通常訴訟への移行を求めます。」
受け取った日(到達日)から2週間以内に提出(郵送可)。放置は仮執行宣言→強制執行のリスク。
ケース別:ひと言テンプレ
必要なら、次のように“ひと言”を添えてもOK(詳しい主張や証拠は通常訴訟の段階で)。
- 時効で争う方針:
「本件請求は消滅時効が完成していると考えるため、争います(詳細は訴訟で主張)。」 - 金額・利息・遅延損害金に異議:
「請求金額および遅延損害金の算定に異議があります。」 - 契約・本人性に異議:
「契約関係の成立(本人性)に異議があります。」 - 取引履歴の確認が必要:
「取引履歴の開示を前提に検討が必要なため、争います。」 - 分割払いの話合いを希望:
「分割払いの話合いを希望します。」
書き方・提出のチェックリスト
- 事件番号(例:令和○年(ロ)第○号)
- 当事者(債権者名/あなたの氏名・住所・連絡先)
- 送達場所の指定(自宅/勤務先 等)
- 言い分欄:最小テンプレで十分(空欄でも可)
- 署名・押印・作成日
- 提出先:記載の簡易裁判所/郵送可(記録が残る方法が無難)
- 期限:到達から2週間(期日ギリギリの投函は避ける)
- 控えの保管:写し+郵送控えを保存
簡単タイムライン
- 受領(Day 0):ここから2週間カウント。
- ~Day 14:異議申立てを提出(郵送OK)→ 通常訴訟へ移行。
- 異議なし:債権者申立て→仮執行宣言付支払督促→さらに2週間で確定→強制執行可。
やりがちNG
- 放置(=仮執行宣言→強制執行のリスク)
- ギリギリ投函(到達遅延のリスク)
- 電話だけでのやりとり(証拠が残らない)
- 一部入金や「払います」発言(=承認→更新扱いで時効リセットの恐れ)