訴状送達を受け取ってから弁護士に相談するまでの短時間で整えられる「証拠パッケージ」の作り方を、時系列と重要度、渡し方のテンプレとしてまとめました。相談時間を最大化する実務的な手順と、よくあるNGも含めて案内します。
まずの全体像(優先対応の考え方)
到着直後は「期日までに必要な優先証拠」を優先し、後から追加で詳細を補うやり方が効率的です。重要度はA(決定的)、B(補強)、C(参照)に分け、弁護士相談時にはA→Bの順で提示することを念頭にしてください。異議申立てが視野に入る場合は、申立てに直結する書類をAとします。
証拠パッケージの構成テンプレ(表紙+目次)
表紙と目次(必須)
表紙:事件番号/当事者名/受領日/作成日を記載。目次:番号・書類名・日付・ページ範囲を一覧にします。相談相手は時間が限られるため、目次で重要書類のページがすぐ分かると効果的です。
目次の例(簡潔)
- 1 訴状(受領日) P1–P3(A)
- 2 債務契約書/明細 P4–P7(A)
- 3 入出金履歴(口座通帳/振込記録) P8–P20(A)
- 4 督促状・催告メール・SMS P21–P27(B)
- 5 通話記録・メモ(日時付) P28–P31(B)
- 6 受領書・領収書 P32–P35(C)
短時間で時系列を作る具体手順
1) 受領した紙はまず日付順に並べる。2) スマホで横撮りではなく平置きでスキャン(可視性重視)。3) ファイル名は「YYYYMMDD_要旨」の形式に統一。4) 目次にページ番号を振り、重要度ラベル(A/B/C)を付けます。
裁判所提出用・弁護士に渡すときの渡し方
紙で渡す場合は原本とコピーの扱いを分け、原本は別封筒に保管しておくと安心です。提出用には見出し付きで綴じ、目次を先頭に。デジタルで渡す場合はPDF結合し、目次をブックマークにしておくと受け手が探しやすくなります。
弁護士相談を最大化する資料準備
相談時間を有効にするため、最初に「1ページ要約(争点・希望する結論・重要資料のページ番号)」を用意します。最重要のA資料をコピー3セット(弁護士用・裁判用・自分用)用意できると良い、という経験則があります。
よくあるNG整理例(避けるべき点)
- 無秩序に原本だけを渡して説明に時間がかかる。
- 時系列が混在していて事実関係が追いにくい。
- ファイル名や目次がなく、重要書類が埋もれる。
- スキャン解像度が低すぎて文字が読めない。
- 重要度の表示がなく、弁護士が優先判断できない。
具体チェックリスト(短縮テンプレ)
- 表紙(事件番号・当事者・受領日)を作成
- 目次を作り、各書類にページ番号とA/B/Cラベル
- 訴状、債務契約、入出金記録はAに指定
- 督促メールや通話メモは日付順に並べる
- デジタルはPDF結合+ファイル名を「YYYYMMDD_説明.pdf」
- 原本は別封筒、コピーを綴じる
- 相談用1ページ要約を最初に付ける
最後に:相談当日の動き方
弁護士には「1ページ要約」と目次を最初に渡し、重要資料のAから順に説明を依頼すると時間効率が上がりやすい印象です。訴状に対する対応が急がれる場合は、優先順位を明示して「異議申立て」へ必要な材料が何かを一緒に確認してもらうと手続きを進めやすくなります。
▼自己紹介/体験まとめ:https://myhome-black.net/syokai/
 
  
  
  
  
