私が督促対応で弁護士に相談した際、着手前に準備した資料で着手金を下げられた経験があります。相談時間を短縮する工夫と証拠の取捨選択がカギでした。
これは筆者の体験であり、すべての事例に当てはまるとは限りません。
筆者の体験であり一般化できない点があることをご了承下さい。
着手金を抑える相談設計の考え方
まず相談で何を得たいかを明確にし、弁護士に求める成果と作業範囲を限定すると着手金を抑えやすくなります。私が試したポイントは次の通りです。
依頼範囲を限定する
- 初期相談で「方針提案のみ」「書面チェックのみ」など成果を限定して提示する。
- 長期の代理を前提にせず、段階的(フェーズ制)で依頼する提案をする。
- 着手金を低くして、成果報酬や追加作業で精算する選択肢を交渉する。
事前準備で弁護士の作業時間を減らす
- 要点をまとめた「事案サマリー」と時系列の「簡潔なタイムライン」を作成して渡す。
- 不要な書類は省き、弁護士が見るべきコア資料だけを選別する。
- メールややり取りの抜粋は重要部分に注釈を付けておく。
弁護士に渡す証拠パッケージ構成(省略可能項目の指針)
私が用意して渡したテンプレを基に、最低限必要なものと省略できるものを分けました。弁護士の方針によって変わるため、相談時に確認してください。
必須と推奨の基本セット
- 事案サマリー(1枚)と索引用タイムライン(受領日や重要日を列挙)。受領後2週間以内に整理すると精度が上がります。
- 契約書・合意書の原本またはコピー(ファイル名を01_契約書.pdfのように統一)。
- 支払督促や督促状の写し、郵便の受領証等(支払督促や催告 最長6ヶ月に関わる記録が重要な場合がある)。
- 入出金の通帳コピーや振込明細(時系列で並べる)。
省略可能または後回しにできる資料
- 全やり取りの全メール原文(要点抜粋で代替可)。
- 関係者の雑多なメモや感情的なメモ類(必要な部分だけ抜粋)。
- 複雑な経理書類(必要と判断されれば弁護士が追加で求める場合がある)。
ファイル整理の実務テクニック
- ファイル名・番号付けと短い注釈を付ける(例: 02_督促状_2023-05-10.pdf)。
- 優先度をA/B/Cで付し、Aのみを最初に渡すなど段階的に渡す。
- 弁護士側が求める形式(PDFまとめ、ZIPなど)を事前に確認する。
交渉時の留意点と手続きの見通し
着手金交渉の際は「作業範囲の明確化」「段階的支払い」「資料準備での時間短縮」を根拠に伝えると話が進みやすかったです。支払督促後の対応や、場合によっては時効の援用や異議申立ての可否、承認=更新(完成猶予)の意味合いを確認しておくと手続きの見通しを共有できます。
まずは提示するパッケージを一度弁護士に見せ、どれが不要かを確認してから着手を決めると安全です。
▼自己紹介/体験まとめ:https://myhome-black.net/syokai/

