私も任意整理を経験し、銀行審査で延滞履歴が過度に解釈された苦い実務体験があります。そこで、誤解を避けるためにワンページで示す説明シートの作り方を実践ベースでまとめました。
これは筆者の体験であり、すべての事例に当てはまるとは限りません。
(免責)筆者の体験に基づく整理例であり、必ずしも一般化できない場合があります。
目的と全体像
銀行の審査担当者にとって信用情報は入口に過ぎません。重要なのは“どのように読んでほしいか”を短く明示し、誤表示や経過を時系列の証拠で裏付けることです。本テンプレはA4ワンページで要点を伝え、別添で証拠を順序付けして提出する実務案です。
ワンページの基本構成
- ヘッダ:氏名/生年月日/案件名(例:任意整理(○○社))/作成日
- 要約(3行):任意整理の時期、完了日、現在の再建状況
- 信用情報の注記:主に誤解されやすい表示へ短い注釈
- 添付リスト(時系列順とページ番号)
信用情報(開示結果)の見せ方/注記例
開示結果はスクリーンショットをそのまま貼らず、対象箇所を番号で指示して注釈を付けます。注記は短文で事実と証拠ファイル番号を明記します(例:「#2 2019/05〜2020/03:任意整理協議期間、和解済み(別添3和解書参照)」)。
誤表示がある場合の扱い
- 「支払督促」等が表示されている場合:支払督促の写しと処理経過を添付し、異議申立てや時効の援用の有無を明記。
- 「催告」表示に関しては、届出書類を添えて催告の実態を説明(催告 最長6ヶ月の表示がある場合は実際の催告日と内容を示す)。
- 口座の状態で「更新」表示が見られるときは、承認=更新(完成猶予) の意味合いを説明し、和解条件を添付。
時系列証拠の添付順(別添)
- 1)収支表(直近6〜12ヶ月):現在の返済能力を示す(先頭に要約1行)
- 2)返済履歴(銀行口座/振込控え等):実際の入金日と金額を時系列で
- 3)和解書(任意整理の合意書):和解日・合意条件・完了の証明
- 4)信用情報の開示結果(CIC/JICC/KSCのスクリーンショット)—該当箇所に番号付け
- 5)催告書・支払督促等の公的書類(ある場合)
提出時の実務ポイントとひな形例
- 一番上に時系列要約(3行)を置き、審査担当がすぐに結論を掴めるようにする。
- 「受領後2週間」を目安に受付確認や補足要請が来る場合がある旨を記載(個別差あり)。
- 誤表示には短い注記で「事実」と「添付証拠ファイル番号」を必ず結び付ける。
- ひな形文(注記例):「#4(開示参照):2018/07に残債の一部について支払督促が記録されていますが、同年10月に和解済。和解書(別添3)参照。」
最後に注意点
断定は避け、事実と証拠を結びつけることが肝要です。必要なら信用情報の誤表示削除手続きや異議申立ての準備を進め、審査窓口には「書面での説明」と「希望する審査項目の確認」をお願いするとよいでしょう。
▼自己紹介/体験まとめ:https://myhome-black.net/syokai/

